棋士を知る
私は小学生とか中学生の頃、よくF1を見ていたのですが、F1の魅力の一つにドライバーのキャラクターがありました。
”音速の貴公子”アイルトンセナ、とかセナのライバル、アランプロスト、よく知られているところだと”皇帝”ミハエルシューマッハとか、今思えばよくもまあ、こうも上手いことネーミングやキャラのポジショニングをするものです。
将棋も同じで、単に羽生さん以外多数の棋士(というのが一般的な人の将棋界の認識だと思います)の勝負ではなかなか楽しめません。
将棋には棋風という言葉があり、この棋風と棋士それぞれを紐づけたりすることでグッと将棋を観るのが面白くなります。
更にそこに棋士それぞれの性格(インタビューなどで垣間見えます)なども加わると、「本当に棋士って人それぞれ個性があってオモロイなー」となってくる訳です。
このブログでも棋士それぞれの魅力を伝えていきたいと思います。
将棋の面白さ
私にとって将棋は趣味なので、特に人様に「将棋のどこが面白いのか」とか「将棋の魅力とは?」を説明しなければいけない立場ではないのだけれど、少しでも将棋が広まれば良いと強く思っているので、今回は将棋の面白さ、について書こうと思います。
まず、将棋というのは、9×9のマス目に歩とか飛車とか王といった先手・後手各20、合計40の駒を並べて、要するにそれらで相手の王様を取った方が勝ち!というゲームです。
先手か後手かは、プロの場合は振りゴマという方法で決定しますが、アマチュアというか素人の場合はジャンケンなどで決めます。
それが決まれば、あとは、交互に好きな駒を動かすだけ。
駒の動きも飛車はこう動ける、とか銀はここしか動けない、とか決まっています。
何が言いたいかというと、将棋というゲームは一切偶然性が存在しないゲームなんです。
トランプやマージャンであれば、偶然良いカードや杯を引き当てて勝つことが出来るかも知れません。
しかし将棋はお互いが交互に決められたルールで駒を動かし合うゲーム。
偶然は一切存在せず、私が1000回羽生さんと勝負しても1000回負けるでしょう。
でもそんな羽生さんでも相手がプロであれば勝ったり負けたりします(もちろん勝つ方が圧倒的に多いから羽生さんは凄いのですが)。
偶然は起きない、羽生さんは天才、でも羽生さんが負けることも確かにある。
そういう偶然なのか、必然なのか、人間の極致のような瞬間が垣間見えるのが私にとっての将棋の魅力の一つです。